ICT支援員認定試験公式サイトの問題例(B領域)を解いてみた
前回まででICT支援員ハンドブックの69ページまで読んだ。70ページはICT支援員能力認定者 所属ランキング で、71ページはICT支援員ハンドブック .docx 版 (Word 版)で見たので、ICT支援員ハンドブック読みは完了。
今回はICT支援員認定試験公式サイトの問題例(A領域)を解いてみたに続いてICT支援員能力認定試験に関するFAQ - ITCE 教育情報化コーディネータ検定試験公式サイトにあるB領域の問題例を解いてみる。
問題
【問題の設定】
あなたは、A市のICT支援員で、教育センターのヘルプデスクを担当し、週に1回ずつ各校を巡回して支援にあたっている。ある日、他校への巡回から帰ってきたら、 「学校のネットワークプリンターに職員室のパソコンから印刷したのでけど うまく出てきません。昨日は、うまく出ていました。また、さっき、隣の先生が自分のPCで出力したら、うまくでているみたいです。どうしたらいいですか。」というメッセージが留守番電話に記録されていた。 折り返し電話したが、不在であった。そこで、一方的ではあるが、留守電話にメッセージを残すことにした。
なお、質問者は、巡回対象の中学校の教諭であるが、面識はない。また、中学校には、情報担当の教員がいるが、その方も含めみなさん技術的にそんなに詳しくはない。
【問題】
以上の状況を想定して、電話のご本人に対して留守番電話に、120秒以内のメッセージを作成しなさい。
※ 「印刷したのでけど」→「印刷したのだけど」または「印刷したのですが」。
前提
- 実際には動画ファイルで提出しなければならないが、動画ファイル作成は詳細がまだ不明なので行わない。
- この問題は設定上は留守番電話への回答なので動画でなく音声ファイルでもいいように思われるが、「B領域の高得点回答例や模範解答は公開されないのですか。」に表情も採点対象に含むと書いてある。身振りや身だしなみも採点対象になるかは不明だが、人間が採点するのでそういうことも採点に影響が出ると思っていいだろう。
問題設定の検討
- 「質問者は、巡回対象の中学校の教諭であるが、面識はない」という設定は、「B領域の高得点回答例や模範解答は公開されないのですか。」に書かれているように
・相手が面識のない教諭であることを前提に丁寧に話をすること
を求める意味で存在する。
「中学校には、情報担当の教員がいるが、その方も含めみなさん技術的にそんなに詳しくはない」という設定は、「情報担当の教員に聞くのが一番いいです」という回答で済ませない意味で存在すると思われる。
この問題設定はICT支援員ハンドブックのICT支援員ハンドブック p.67 ケーススタディ1 ネットワークプリンターでプリントアウトできないにとても似ているので、そこで検討した内容が使える。
隣の先生がうまくいっていることから、
- プリンターの電源が入っていない
- 用紙切れ、紙詰まり
- 広範囲のネットワークダウン
- プリンター側のLAN ケーブル抜け
は検討しなくてよい。
私の回答例(試験用)
「B領域の高得点回答例や模範解答は公開されないのですか。」に書かれていることを踏まえた、試験で高得点を取ることを第一目標とした回答は以下:
「ICT支援員の○○です。お電話ありがとうございました。プリンターの件ですが、まずプリンター本体やPC のプリンターのプロパティに何かメッセージが出ていないか確認ください。次に、プリンター以外のネットワーク利用はできていますか。もしそれらも利用できないなら、LAN ケーブルが抜けていたり緩んでいるかもしれません。次に、LANのリンクランプがある場合は、点灯していますか。もし点いていない場合、正常に動作しているパソコンのLANケーブルを使ってプリントできるか確認してみてください。また、昨日まではうまくいっていたということなので、昨日今日で何か変わったことがないかご自身および周りに確認してみてください。解決しない場合、情報担当の○○先生に相談して保守業者に連絡を入れてください。それでは失礼いたします。」(57秒)
ICT 支援員ハンドブックp.67を大きく参考にして回答してみたが、これが実際高得点につながっているのかは正直よくわからない。
制限時間は120秒以内だが、この内容だと57秒くらいだった。8割の96秒くらいは話したほうがいいのだろうか、それとも簡潔にまとまっていれば問題ないのだろうか。もう少し時間を増やすなら、もっとゆっくり話したり、
⑧プリンタのプロパティを開いて、プリンタの指定が間違ってないかを確認する。
⑨正常にプリントできるパソコンのプリンタのプロパティを開いて、設定内容に問題ないかを確認する。
⑩プリンタドライバが該当パソコンのOSのバージョンに合致しているものかを確認する。
あたりの内容を盛り込むか。
私の回答例(現実用)
現実にこの場面に出くわしたときの、当座の問題への対処を第一目標とした私の回答は以下:
「ICT支援員の○○です。お電話ありがとうございました。プリンターの件ですが、お急ぎでしたら当座は隣の先生のPC で印刷させてもらってください。○日に訪問しますのでその時調べますが、それまでの間は情報担当の○○先生に相談しつつ、プリンターにエラーメッセージが出ていないか確認したり、PC 再起動を試してみてください。また、昨日まではうまくいっていたということなので、昨日今日で何か変わったことがないかご自身および周りに確認してみてください。それでは失礼いたします。」(38秒)
- PC 側のLAN ケーブルが抜けているとかルーターの故障とかの場合、ネットワークプリンター以外にもさまざまな不具合にすぐ気付くだろうから、特に言及していない。
- 保守業者への連絡は「情報担当の○○先生に相談」でカバーしているつもり。
- 質問内容からしてPC にあまり詳しくなさそうだから、あまり留守番電話で長々と細かく指示を出したくない気持ちがある。
本音としては試験本番でも自己の信念に従ってこの回答をしたいのだが、合格点がもらえるかは不安が残る。